ピアノを始めました。
小学校教師としては失格なほど、ピアノが弾けません。
これは困った、どうしよう、ということで、ピアノを習い始めました。
いつかは、合唱曲を弾けるようになりたいなあ。
ピアノを始めました。
小学校教師としては失格なほど、ピアノが弾けません。
これは困った、どうしよう、ということで、ピアノを習い始めました。
いつかは、合唱曲を弾けるようになりたいなあ。
を開きたいなーという話。
まだ影も形もない話です。
なぜ開きたいと思うのか。
先日、職員室で評価の話題が上りました。評価ってどうつければいいのか分からない!という話でした。
こういう話はなかなかできる時間がないのです。ベテランの方々は良いかもしれませんが、若手は本当に困ります。
技能教科の指導法にも悩みます。
例えば、図工の版画の教え方。体育の跳び箱指導法。家庭科のミシンの使い方などなど。
他にも、テスト返しの仕方、朝の会のパターンなど、何気ないこと、普段なかなか聞けないことを相談したり、教えてもらえたりする場を作りたいと思うのです。
校内にサークルを作るというと堅苦しいですが、ベテランの先生や何らかの指導に長けた先生を講師にして、若手研修会を開いたら、それはそれは、素晴らしいことではないでしょうか。
とはいえ、私は本校に来てまだ1年目。やるなら来年以降でしょう。まだまだ構想段階の戯言です。
私のクラスに、それはもう、滔々と語る子がいます。
黒板の前に立ち、チョークを片手に自分の意見、思いを語るのです。仮にA子としましょう。
2学期の学級目標を立てるときのことでした。
様々な意見が出てきました。
優しいクラスにしたい。元気なクラスにしたい。行動が素早いクラスにしたい。などなど。
それらをひっくるめて、「自分たちで動けるクラス」が良いのではないか、というのがA子の主張でした。
A子はチョークを持って言うのです。
「みんな、ミキサーって知ってる? 例えば、みんなの意見を果物とするでしょ。意見をミキサーに入れるの。(ここでミキサーの絵を書き出す。さらに、1つずつの意見から、ミキサーに向かって、矢印を書く。時間が掛かる。勘弁してくれよという私の内なる声。)ミキサーだから、ぐちゃぐちゃにかき混ざるでしょ。できあがったのが『自分たちで動けるクラス』ってこと。つまり、かき混ざったこれは、優しいクラスも、元気なクラスも、行動が素早いクラスも、全て入っているってわけ。分かりますか?」
「おおー!!」という声とともに拍手が。
私は、2年生なのに、よくもまあしゃべるなあと思いながら聞いていたのですが、他の子は以外と、真剣に聴いていました。たぶん、私が話すとき以上に、真剣に。
なるほど、子供は子供の中で育つという言葉は正しかったと思いました。
A子の姿は、以前、参観に訪れた、某県の小学校の子供達の姿にかぶりました。
願わくば、A子の良さが他の子に波及してくれると良いのだけれど。
今、ダイヤモンド社刊『やり抜く力 人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』(アンジェラ・ダックワース)という本を読んでいます。
やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける
その中で、賢明な育て方についての項があります。親はどのように子供を育てると良いのかが書かれており、育て方を4つに分類しています。
次のような形です。
(※やり抜く力(アンジェラ・ダックワース)ダイヤモンド社より)
簡単に言えば、厳しくも温かい親や教師が最良ということです。
振り返ってみて、私は「独裁的な育て方」だったなと思います。
つまり、要求はガンガンするけれども、特に支援はしない。割に放任タイプ。うーん、嫌な教師だな、と。
厳しくも温かい先生は誰かと周りを見たとき、思い当たったのは、学年主任の先生でした。その先生がされていることは次の通りです。
○厳しさ
・規律重視
・だめといったらだめ
・怒鳴り方が尋常じゃない。
・厳格なルール
・聞くときは手遊びを一切許さない。
・スピード感重視
・基本的に給食は完食させる。
などなど。
ですが、この先生の凄さは、その温かさにあります。
○温かさ
・叱った後は絶対にフォローする。
・特別支援児を大切にする。全体の前で褒める。
・どの子も絶対に見捨てない。
・褒め方がすごく上手。(大げさに、優しく)
・叱り方もすごく上手。(怒鳴り声のときもあれば、諭すときもある。抱きしめるときもある。)
・保護者の相談にとても親身になる。
・全力で遊ぶ。
・一人一人についてとてもよく見ている。一人一人についての話題が豊富。
・子供の話題を職員室でよく出す。
・何より、子供が全員先生が大好き。
思えば、自分は学級経営を考えたときに、森ばかり見ていて、個々の木を見ていませんでした。学級崩壊を経験したからこその弱点かもしれません。
この本は素晴らしい良書ですが、「やり抜く力を育てる方法」という本来の趣旨よりも、私の教育観を大きく変えるきっかけを与えてくれた本として、とても心に残りました。
今年度も残り半年。厳しくも温かい、学年主任の先生のような素敵な教師になれるように、頑張ります。