小学校教師クラメロンの日常

関西のみかんが有名な県に住んでいます。小学校教員。3.5.2.6.5異動1.4.特別支援学級.5.1という流れ。今年も生徒指導主任。

働き方改革の最大の敵は教師のマインド

働き方改革が叫ばれて久しいです。文科省がいろいろと提言をしていますが、結局のところ、最後にして最大の壁は、現場で働く教師のマインドを変えなければだめという点です。 そんなことを思う機会がありました。 今年度、新型コロナウイルスが収束しつつあ…

子供が弱くなっているのはなぜ?

先日届いた「授業力&学級経営力1月号」の中に、次の一節がありました。確かに!と膝を打ちました。山梨県小学校の佐藤丈先生の御指摘です。 “「ノートをとろうとしない」「ずっと机に突っ伏している」「グラウンドの隅に座り込み、いつまでも教室に戻って…

私の失敗談⑥いじめアンケート

今やどの学校でも必ずしているのが、いじめアンケート。 本校は毎月第一月曜日の朝の時間に行います。翌日から3日間、朝の時間に何がしかの記載がある児童を個別に聴き取りしています。 4年生を受け持ったときのこと。アンケートを集め、さあ、翌日から話…

保護者への連絡に悩む

保護者とどう付き合うかは、学校の相当大きな課題の1つです。 私が最近、頭を悩ませているのは「どのくらいの頻度で保護者に連絡をするか?」「どのタイミングで連絡をするか?」「どんな方法で連絡をするか?」です。 例えば子供が遊んでいて机の角に頭を…

なぜ不登校は増えているのか? 現場の視点から

不登校の児童生徒が増えているのは周知の事実。では、なぜ増えているのか? 原因は様々でしょう。が、学級担任として、生徒指導主任として子供と関わってきた現場の人間という視点で述べてみます。なお、全て私の仮説(予想に過ぎないか)です。統計的なデー…

私の失敗談シリーズ⑤家庭訪問の帰りに

これは昨年度のこと。私の勤務校では家庭訪問がまだあります。結構、タイトなスケジュールですので、あらかじめどの家なのか目星をつけておく必要があります。どこかに車を停めて「次の○○さんの家はどこだろう」とGoogleマップやカーナビで調べている暇など…

PISA2022の結果を見て思うこと

先日、2022年に行われたPISA(国際学力調査)の結果が公表されました。日本はV字回復。文科省としては鼻高々の結果になりました。読解力の結果の「乱高下」には、調査そのものへの疑問を抱かずにはいられませんが。 さて、今回の私の主張は何か。それは 「や…

私の失敗談シリーズ④物がなくなる

小学校3年生を受け持ったときのこと。年度はじめの頃、ある男の子が言ってきました。 「先生、僕が家から持ってきた本がない。」 それはかわいそう、と思い、一緒に探しました。学級全体でも探しましたが見つかりません。 「お家でも探しておいで。」 そう…

私の失敗談シリーズ③避難訓練

新卒1年目のこと。 その日は2時間目の途中に避難訓練がある予定でした。教員には、予定時刻まで知らされておりました。 私の学級は体育館で体育をする時間。予定通り体育を実施し、あとは避難訓練の時刻を待つだけ。子供たちは避難訓練があることは知って…

私の失敗談シリーズ②校外引率

2年生の生活科の授業。校外探検に行きました。町のお店屋さんをめぐる授業でした。 初夏のよく晴れた日。2年生の子供たちは楽しそうに、少し遠足気分で出かけました。手にはワークシートと、それを留めるボード。もちろん帽子をかぶっての探検です。 みん…

保護者が担任に求めること

教員採用試験の面接で聞かれました。 「保護者が担任の先生に求めることは何だと思いますか?」 どう答えたかは覚えていません。 いろいろな返答があるでしょう。 ・しっかりと勉強を教えてほしい。 ・子供とたくさん触れ合ってほしい。 ・勉強だけでなく、…

私の失敗談シリーズ①授業参観

「人の失敗には価値がある」 そう聞いたことがあります。成功には様々な理由がありますが、失敗には普遍性があるから一般化しやすいのでしょう。「たまたま成功した」はあり得ますが、「たまたま失敗した」はあり得ません。失敗には確固たる理由があります。…

名もない仕事を喜んでやってはいけない

以前、次のような文章を読んで、「いや、それは違うだろ」と思いました。 「教師の仕事には、名もない仕事が多い。例えば運動場の草取り、重い荷物の運搬、電球の取り換え、学校で飼っている動物の世話や看病などなど。そういった名もなき仕事を楽しく喜んで…

教師のキャリア形成

年齢を重ねるにつれて、子供との距離が広がっていきます。話す内容も、話し方も、価値観も、つまり考え方そのものの差は広がる一方です。 生徒指導主任をしていて、若手よりもベテランの先生の方が学級経営で苦労をしている姿をよく見ます。若い人がうまくい…

インクルーシブ教育の条件は「他人に危害を加えないこと」

日本の現在の通常学級に限って言うならば、という話。 インクルーシブ教育がさかんに言われています。障害をもった子、国籍や宗教が多くの子とが違う子なども、同じ学習空間で学ぶ教育を指します。 たしかにインクルーシブ教育の理念は素晴らしいと思います…

大変な1年生担任記⑩

大変な低学年あるある。 「雨の日は荒れる」 太陽は偉大だと感じます。 今の子供は朝、雨が降っていると、学校や近くのスーパー(24時間営業で駐車場がある)まで親に車で送ってもらう子が多くいます。危険を考えてのことでしょう。それ自体は賛成も反対もあ…

やわらかい先生が人気

前回に引き続き、今回も生徒指導主任としていろいろな学級・先生を見て気付いたことを書きます。 それは「やわらかい先生が人気」ということ。 やわらかい先生というのは、例えば次のような先生です。 ・対応が優しい ・大きな声で叱ることがない ・子供が困…

炎上させる先生・ボヤでおさめる先生・何も起こさない先生

生徒指導主任をしていると、各先生方のカラーが見えます。 保護者対応で言えば、毎年のように炎上をする先生と、わりとボヤ騒ぎを起こす先生と、何も起こさない先生がいます。 この違いは何でしょうか? 簡単に言えば、「子供・保護者と教師の心の距離が離れ…

学力の定着に大事なことは「確認の徹底」

私のいる市は、毎年2月に、市内一斉学力テストをします。小学校は国語、算数です。(高学年は理科と社会もする) 各学級の平均点を見ると、「○○先生が受け持つ学級は毎年(平均点が)高いよね」ということがよくあります。逆もしかりで、○○先生の学級は毎年…

素直な子が一番伸びる

十年近く小学生を教えていて思うのは、「結局、素直な子が一番伸びる」ということ。 ここで言う素直さとは、大人に言われたことをその通りにすることです。 例えば漢字の学習。 書き順があります。「『1,2,3,4』と唱えながら書くんだよ。」「貫く縦の…

いい学年主任の条件

私は学年主任ではありません。生徒指導主任です。学年主任をしたこともありません。 これまで何人かの学年主任に仕えてきて、いい主任だなーと思ったタイプと、困るなーと思ったタイプがいます。 ここでは、いい主任の条件(?)を挙げてみます。困った主任…

頑張っても頑張っても・・・

「報われないことが多いよね、この仕事。」という話。 これまで数多くのセミナーや研究会に参加し、本もたくさん読んできました。しかし残念ながら、参加数や読書数に比例して、自分の実践がより良いものになっているとは思えません。 いわゆる「勉強」です…

その人のキャラクターを大事にしよう

教師も人間ですので、一人一人個性が違います。明るい先生もいれば、研究好きな人もいます。朴訥とした性格の人もいれば、厳しい人もいます。 いろいろな先生がいていいと思いますが、大事なことは「それぞれキャラクターが異なることを理解する」点です。 …

財務省の言い分はわかる

先日、財務省の財政制度審議会で出された資料が波紋を呼んでいます。 簡単に言えば、財務省としては「教員数増は認めない」です。 現場としては「そりゃ、ないぜ!」と怒るのも無理はありません。学校教員は既にブラック企業並みと言われています。人はない…

父性と母性と子性を兼ね備えよう

学級担任は、父性・母性・子性を兼ね備えようという話。 父性は簡単に言えば、厳しさです。 ダメなものはダメと言える厳しさ。例えば、授業中に立ち歩いたり、時間を守れなかったりする子にビシッと叱ることができるかどうか。 母性は、温かさです。 子供に…

セミナーの前にするといいこと

答え「セミナーのテーマに関する書籍を読むこと」 以上、終了。 なのですが、補足。 私はときどきセミナーや研究会に参加します。ただ参加するだけでも効果はあるのですが、より一層のコスパを狙って、最近では「セミナーの前にテーマに関する書籍を読むこと…

大変な1年生担任記⑨

大変な学級を受け持ってみて、「なるほどね」と思ったことがあります。 それは、 「大変な学級では、普通の子が一番損をする」 です。 大変な学級というのは、「大変な子」「手がかかる子」が複数人います。 私の学級ならば、次のような子供です。 ・体育の…

いじめの傍観者を生まないためには

実は夏休み前に、本校で結構ひどい、いじめが発生しました。 6年生の男子に対して、複数人がキモイだの、死ねだの、○○菌だの、人格を否定する言葉を投げつけていたそうです。 事件発覚後、すぐに校内いじめ対策委員会を実施し、指導の手順を確認しました。 …

心の教育 行動の教育

「悪口を言ってしまった子供が心を入れ替えてくれるといいね。人を思いやる、優しい心をもってほしい。」 あるトラブルの後、校長先生が言いました。 私はそれを聞いて、違和感を覚え、少し考えた後、気づきました。 「ああ、なるほど。自分は『心の教育』で…

吹奏楽はオワコンか

中学、高校、大学まで約10年間、吹奏楽部に入っていました。 吹奏楽曲は今でも聞きますし、しばしば地元の学校の演奏会も聴きに行きます。 しかし、もう吹奏楽に未来はないのではないかなーと思います。 正確に言うと「明るい未来が見えにくい」ですね。教育…