小学校教師クラメロンの日常

関西のみかんが有名な県に住んでいます。小学校教員。3.5.2.6.5異動1.4.特別支援学級.5.1という流れ。今年も生徒指導主任。

語彙を増やすには

学年の研修教科が国語なので、私も国語に関連したことをときどき考えます。今日は語彙についてです。

 

語彙を増やすことが大切なのは言うまでもないことでしょう。語彙、つまりその人の使える言葉の数を増やすことは思考力を付けることにつながります。思考は言葉でなされるので当然ですね。

 

問題は語彙を増やすにはどうすれば良いのか、です。小学3年生の語彙を増やすために何ができるか。

 

よく言われることは読書ですね。

 

確かに「できる子」は読書からどんどん新しい言葉を吸収していきます。でも、私がなんとかしなきゃなあと感じている子どもたちは、読書そのものをしているか定かでないのです。もちろん全校一斉の朝読書の時間は読書をします。しかしよく見ていると、字を追っているというより挿絵を見て楽しんでいるという感じなのです。それって本当に読書なの? 無論、たとえそうであっても、多少の言葉は覚えていくでしょう。しかし、効率的とは思えません。何より、子供の自主性に任せっぱなしで、見届けも何もない状態を良しとすることはできないでしょう。

 

読書カードの活用のポイントはここにあると思います。アウトプットを意識すれば、必要感に迫られたインプット(読書)になるというわけです。感想を書かせるべきか、本の内容を一文で書かせるべきか、内容は要検討ですが。

 

辞書の活用はどうか。

 

素晴らしいと思います。立命館小学校だったと記憶していますが、1年生から自分の辞書を持たせ、調べた言葉を付箋に書いて貼らせていく方法を取り入れているそうですね。今ではおなじみになってきた感があります。私のクラスでも取り入れています。

 

しかし、やはり問題があります。

 

辞書を引く時間と効率性です。

 

私のクラスでは1日に1回は辞書を引かせていますが、けっこう時間がかかります。教育は待つことであると誰かが言っていたような気がしますが、今の学校現場に教科書の内容プラスアルファをして、のんびり待っている余裕はないのです。加えて、最近とみに感じるのは、辞書で引いた言葉を使っていかなければ定着しないということです。そう考えると、単なる読書に比べたら多少、インプットしやすい語彙の増やし方だとは思いますが、まだまだ弱さを感じます。

 

読み聞かせはどうでしょう。

 

絵本の言葉は練りに練られている印象があります。普通の文章に比べ、字数が少ないながら、たくさんのことを伝え、さらに非凡な表現を使わなければいけないとなると、おのずと言葉がきらきらしてきます。学力が高い子も低い子も、読み聞かせなら集中します。ただ、これも問題は時間です。たいてい、1冊を読むのに10分かかります。そんな時間はなかなか取れません。外国ではお昼ご飯の時間にボランティアの方が読み聞かせをしている学校があるそうです。教師の休み時間にもなりますし、とてもすてきなことだと思います。

 

キーワードを指定した日記もおもしろいかもしれません。「算数日記」が流行っていますが、「今日は今から言う3つの言葉を入れて書いてね」などと指示をして書かせてもいいかもしれませんね。

 

国語の野口先生は平易な言葉を漢語や抽象語に置き換えよとおっしゃっています。「分ける」を「分類する」に言いかえができることを教えていけば、語彙は増えそうです。

 

いろいろ書きましたが、今は話し合いに勝る語彙の増やし方はないのかな、と感じています。

 

ではどうすれば話し合いを通して語彙を増やすことができるのか。まだまだ考え途上です。