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荒れた学級の子供

学級が荒れるのは、つらいことです。去年の私は学校に行くのもやっとでした。

 

学級が荒れた影響は今年も尾を引いています。去年の子供たちが5年生になった今、私が苦労をした数人の学力が他の子供に比べて低いのです。

 

トラブルがよく起きました。その渦中にはたいてい、いつものメンバーがいました。中でも手を焼いたのはA君でした。

 

A君は発達障害児。特別支援対象児に挙げられていました。

 

A君ははじめのうちこそおとなしかったのですが、だんだんと大変になってきました。5月には授業中に廊下に出てしまいました。A君に対応をするうちに他の子供が落ち着かなくなりました。結果、学級が荒れました。

 

A君は他の子供に危害を加えることはありませんでした。しかし突発的に物を投げたり、授業から逃げ出したり、他の子供が静かにしているときにしゃべりだしたりしました。

 

そんなA君ですが、冬休み明けぐらいから落ち着いてきました。一緒に休み時間に遊んだり、お手伝いを個人的に頼んだり、こまめに電話連絡をしてA君の頑張りを褒めたりしたからです。もちろん、他の先生方による援護射撃と保護者の方の協力あっての変化でした。

 

でも、学力はひどいままでした。

 

学級が荒れた影響は今も尾を引いていると書きました。A君に関して正確にいえば、当時の影響は取り返しのつかないほど大きなものになっています。

 

今となっては私にどうすることのできない話です。保護者、現担任の先生、何よりA君に申し訳がありません。発達障害の子供は小学校中学年が非常に大事と聞いたことがあります。抽象的な勉強に耐えるための基礎学力を、中学年でつける必要があるからです。それをA君にしてやれなかった。

 

A君は校舎内で私に会うと嬉しそうにします。笑いながら「なんだよ~。」と言ってきます。

 

その笑顔を見るたびに、私の心は嬉しさと悲しさとせつなさと悔しさでいっぱいになります。同時にホッとします。良かった、まだ学校に来れている、と。勉強が嫌になって学校に来たくなくなる日が、どうか来ないで欲しい。

 

学級が荒れる。それにより全員の基礎学力の保障という、学校の根幹が崩壊します。その愚だけは繰り返してはなるまいという思いが今の私を作っています。