正式名称、全国学力・学習状況調査。現場の教員からは、えらく評判が悪いテストです。
私は学力テストが始まってから教師になったくちです。テストが行われる前の現場を知りません。ですが、推測するに、学力テストの前後で、教育界の授業観は大きく様変わりしたことでしょう。
なんといっても知識活用力をはかるB問題の存在が大きいと思います。
従来の授業では通用しません。教員は新しい授業観を求め始めました。教師向けの書籍の間では、B問題を意識した本が多く出回っています。教育界は詰め込みともゆとりとも違う、新たな段階に移行したと言えるのかもしれません。
私が小学生だった頃と比べて、授業は大きく変わりました。算数の終わりに、キーワードを使った算数日記なるものをするとは思いませんでした。今は思考力・判断力・表現力を伸ばすことが求められているのです。
日本の教育をここまで変えたのは学力テストの力に他なりません。それが良いことであろうとなかろうと、今後も学力テストの有無、問題の質や量、調査する教科などの変化により、日本の教育界は変わっていくことでしょう。