小学校教師クラメロンの日常

関西のみかんが有名な県に住んでいます。小学校教員。3.5.2.6.5異動1.4.特別支援学級.5.1という流れ。今年も生徒指導主任。

公教育はオワコンなのか?

日本全体がオワコン(終わったコンテンツ)化している中、特に教育界は「オワコンofオワコン」のような気がしてならない。教育の中身もオワコンなのだろうが、教師目線で、働き方という観点からもオワコンかなと最近思う。

 

少子化は止まらないし、予算は増えない。でも仕事は増え続け、志願者は減る一方。教員の質の低下は続きそうだし、保護者のクレーム、子供の不登校・いじめ事案は増える。発達に困難のある子供が今までよりも増えている気がするのは、日本全体が貧困になり、共働きが増え、子供を見る余裕が減ったからだと推察する。

 

と考えていくと、教育界(特に公教育)に明るい未来は見えないな、と。

 

公教育の難しさは「では、来なくていいです」を言えないところだと思う。

 

知り合いの私立幼稚園の園長は、いろいろ難癖つけてくる保護者に「では、別の園に行ってください」と言ったようだ。しかし市立小学校の一教員にそんなことを言えるわけがなく。公(おおやけ)の機関ってそこが弱いと思う。

 

これからも、訳の分からない保護者や子供は増えてくる。今年もあった。軽微なケガ(転んだ)でも連絡を入れろと言ってくる保護者や、暴れまわって仕方のない子供、そんな子供を通常学級に在籍させろ・常に2人体制で監視しろと言ってくる保護者等々。

 

私見の解決策は2つ。

①スクールロイヤーを各市に置き、常に相談できる体制を整えること。

 

あろうことか、私の県ではスクールロイヤーが3人いる(県北部・中部・南部に1人ずつ)が、相談するには壁がある。2週間前までに市の教育委員会を通じて、県教育委員会に、相談内容を記載した用紙を送らなければいけないのだ。そんなことしている間に問題は悪化するというのに…。

 

問題のほとんどは、初手の対応を間違えて起こる。初手で相談できるかがポイント。あとから「どうすればいいですか?」なんて聞いても、「もう手遅れです」と言われるのがオチ。教員電話相談室的なものを作った方がいいです。後からごちゃごちゃ保護者対応をするよりも、いいと思う。

 

結論:訳の分からない保護者・子供には法で対処しよう!

 

②教師の質を高めるための、生産的な研修をする

 

くだらない研修などやめましょう。

授業研修は大事だけれど、授業が多少へっぽこでも実は学校は大崩れしない。それよりも、学級経営と生徒指導、保護者対応を少しミスすると、途端に「帰れない」状態になる。「帰れない」とは、毎日のように夕方電話をしなければいけなくなったり、管理職と今後を話し合ったり、時には保護者会を開催したりとなること。

 

授業研修は必要だから続けるにしても、例えば事前検討会は無駄。授業者がやりたいようにやればいい。あと、小学校・中学校の連携のための話合いも必要ありません(私の市はよくやる)。さらに、なぜか全員で市民文化会館に行って話を聞く講演もいりません。zoomで良い。

 

それよりも、例えば模擬授業をしたり、模擬保護者面談をしたりといった、明日から使える技術を互いに学んだ方がいいです。「技術」というと、TOSS的で嫌だ~!と宣う人が相変わらずいますが、明日から役立つ技を身につける方が手っ取り早い。教員の質が低下しているんだから、せめて研修の質を上げないとだめ。

 

結論:明日から使えるロールプレイング的研修をしよう!

 

公教育はオワコン化しつつあるけれど、それでも「つぶしがきかない」職業なので、何とか現状をよくするしかありません。唯一の救いは、身分と給料が安定していることだが、それもこの先どうなることやら…。