小学校教師クラメロンの日常

関西のみかんが有名な県に住んでいます。小学校教員。3.5.2.6.5異動1.4.特別支援学級.5という流れ。生徒指導主任。

授業は教師の仕事の面白さ

前回、教師の仕事の中心は授業ではないと書きました。

 

では、授業はいったい何なのか?

 

授業は教師にとって、面白さの1つだと思います。魅力と言ってもいいでしょう。醍醐味…は言いすぎかなと思います。他にも楽しいこと、面白いことはあるので。

 

いい授業になった(と教師が思った)とき、「ああ、授業は楽しいな。教師の仕事もまんざらでもないな。」と思うものです。

 

その魅力を味わいたいがために、数多くの研究会は存在し、たくさんの先生方が研究授業をしたり、本を買ったりして勉強するわけです。

 

しかしながら、何度も言いますが、教師の仕事の中心は授業ではもはやありません。

 

トラブルの解決が本丸です。トラブルとは、いじめや下校中のけんか、事故事件だけではありません。不登校や教室を飛び出す子供の対応、虐待家庭への連絡、ASD、LD、吃音などの発達障害への理解、LGBTQやHSCといった最近の問題なども全てひっくるめてのトラブル解決です。(問題解決といった方がいいかも)それに対して我々教師は給料が払われています。(それにしては安いと思うが)

 

ですので、これからは授業研究会などほどほどにしておいて、トラブル対応のシミュレーションをたくさんした方が、よほど学校運営や学級経営においては良いと思うのです。しかし、「教師の仕事は授業!」とかたくなに考える人たちが山ほどいるので、それは絶対に無理です。(特に管理職)

 

正直言って、中学校や高校の勉強に授業など必要ないと思います。小学校高学年ですら怪しい。学校の授業などよりもはるかに分かりやすい授業が、Youtubeに無数にあげられています。

 

いやいや、学校は話合いをして、他者の意見を聞いて深い学びをする場所だから…。

では、話合いや討論的な場だけを用意して、他の時間は各自がタブレットで動画を見ればよいのでは?むしろその方が先生たちにとっても楽になる気がします。

さすがに私が今受け持っている小学校2年生でそれができるかと言われれば、無理ですね。タブレットの動画を見ていても、飽きますから。だから低年齢の子供には、みんなで学ぶ場を提供することが大事なのです。

 

とはいえ、授業が面白いものであることも変わりがありません。もしも授業が上のような形になったら、それこそ教師をやるメリットが一気に失われるように思います。ですから、私は高学年や中学校をあまり希望していないのです。なぜって、(一斉指導の授業なんてコスパ悪いな~)と思いながら授業するのは、なんだか子供たちに悪い気がするからです。

 

まとめましょう。

 

授業は教師にとって面白いもの。しかし仕事の中心にはならない。だから研修のテーマも変えていった方が本当は良い。

教師の仕事は授業ではなくトラブルを解決すること

今日は大失敗をしました。

 

子供を強烈に叱ってしまいました。感情的に叱ったので、怒ったと言った方が良いかもしれません。

 

2年生の男子2名がトイレの水道のところで追いかけっこをしていました。逃げていた男子が、ちょうどそこへ来た別の男子に衝突。互いに頭をぶつけるという事件です。

 

まあ、小学校ならば「あるある」です。

 

それを聞いた私は激昂。大の男がそれはまあ、叱り飛ばしました。トイレは遊び場ではないこと、その結果、人をケガさせたこと、首より上のケガは病院送りだということ、仕事中の親も呼び出すため親への迷惑がかかることなどを、まくしたてたわけです笑

 

2年生の男の子ですから、今となっては「あるある」なのですが、今年一番かな?というぐらい叱りました。

 

で、思ったんですね。

 

これはいつか体罰しそうだな、と。

 

アンガーマネジメントの本は数冊読んできて、そのいくつかは実行に移しています。しかしいざとなると効果はないんですね。本当、知識と技術の差は大きい。

 

叱った原因を考えれば、男子2名が叱られるのは当然です。ですが、自分がなぜ叱ったのかときちんと考えてみると、被害者の子を守るためや、加害者に更生してもらいたいという理由以上に、「自分の仕事が一気に増えたこと」への怒りなわけです。もう、本当、申し訳ないんですが。

 

ケガが起こると、次のような対応が必須です。

・ケガの発生時刻や場所、原因などの聞き取り

・加害側(がいたら)指導

・保健室へ連れていく

・その間の教室への指示

・学年主任、管理職への報告

・加害側、被害側の親への連絡

・場合によっては病院への搬送

・事故報告書の作成

・加害側保護者が被害側に謝罪をしたいと言ったときの被害側保護者への確認の電話

・その他への子供の指導

 

これらが一瞬のうちに頭をよぎるのですよ。もう、怒ります。

 

帰りの車中、反省をするわけです。これは、いつか大変なことをしでかす恐れがあると。アンガーマネジメントもあまり役立たない。6秒数えても意味はないのでした。さて、どうしてものか。

 

そんなことを考えながら出した結論が題名の言葉。

 

「教師の仕事は授業ではなくトラブル解決」

 

教師の仕事は授業だ!と仰る方はたくさんいます。しかし、昨今の学校現場は授業以外の比重が極めて大きいと思います。不登校、いじめ、対生徒間暴力、虐待、ヤングケアラ―調査、特別な支援を要する子供への対応、外国籍児童の増加などなど。

 

学校の教師がするべき仕事の本丸は、もはやそういった数々の問題を適切にさばくことではないかと思います。

 

そうすれば、今日起こった「トイレ追いかけっこ事件」も、事件が起こってからが教師の仕事と言えます。

 

もちろん、事前に指導はします。未然防止というやつですね。廊下は走らない、人の物は勝手に触らない、余計なものは学校に持ってこないといった学校のルール的なものから、SNSの怖さを語ったり、下校の仕方を伝えたりもします。しかし子供は問題を起こすものなのです。

 

教師の仕事は授業ではなくトラブルを解決することだと考えれば、何か起こったときにも少し心の余裕が生まれます。「ああ、今日の自分の給料はこのトラブルのおかげで手に入れられたのだな」と。

 

それにしても、まあ、疲れました。本当に。

 

子供の語彙を増やすには?

次の本を読みました。

 

語彙には2種類あります。

①理解語彙

②使用語彙

です。

 

本を読んで、「どうすれば子供の語彙力を高められるのか?」について考えました。

 

①理解語彙は、その名の通り理解している語彙です。②使用語彙は使っている語彙です。誰でも理解語彙の数の方が多いはずです。

 

本書では、そもそも語彙力を鍛えるには次の2つが条件とされています。

 

A 語句の量を増やす

B 文脈や話の流れの中で適切な語句を選ぶ

 

わりとBの視点は忘れがちですよね。

 

Aの指導はよくされます。しりとりや早口言葉といった言葉遊び、読書、辞書引き、視写、発表、音読、スピーチ、日記の紹介などなど。

 

一方でBの指導は難しいですね。B使用語彙を鍛えるにはアウトプットをするしかありません。アウトプットとは日記や発表、振り返りなど「書く」「話す」を指します。

 

その際に、光村図書の教科書の巻末についている「言葉のたから箱」を使ったり(今の気持ちを「言葉のたから箱」から見つけよう…など)、今日の振り返りは「つまり」を使って書くように促したりすることは有効でしょう。

 

いろいろ調べていて、なるほど!と思ったこととして、使用語彙と理解語彙の間に、「表現準備語彙」というのがあることです。

(https://www.hiroshima-c.ed.jp/pdf/research/chouken/R02_kouki/kou02.pdf)

 

意味は分かる・使い方も分かる・でも積極的に使っていない。それが表現準備語彙。

 

ただ、教師が子供にとっての「表現準備語彙」が何かを把握しなければなりません。それは現場で子供と向き合っている教師が肌感覚で分かるものなのだと思います。例えば学級目標で「協力」という言葉を使っているとしましょう。低学年の子供の中には、「協力」の意味は何となく知っていても、具体的場面で使っていることはないかもしれません。そこで日記に「学級目標についてできていることは何かを書いておいで」と声掛けをしたらどうでしょうか。「協力」という言葉を使うだけでなく、運動会で応援を一生懸命にしていたり、班で話合いをしたりといった具体的な場面で「協力」を見つけようとするでしょう。そうすると、「表現準備語彙」が「使用語彙」に変わっていくはずです。

 

現行の学習指導要領では語彙の指導の充実がうたわれています。上記の視点をもって語彙指導を工夫していきたいものです。

 

子育て世代の教師修業

かなり難しいよねという話。

 

独身時代は夜遅くまで学校に残って仕事をしたり、休日はセミナーに行ったり、サークルに参加したりと、いろいろできました。

 

しかし結婚し、子供が生まれると、生活の中心は子育てになります。平日はできる限り早く帰らないといけないですし、休日も育児で終わります。幸い、今はオンライン研修花盛りですので、耳だけ参加することもできますが、正直対面の研修会のときの方が学びは大きかったように思います。緊張感というか、わざわざ現地までいったのだから…という思いが学びを促していたのかもしれません。

 

どこで聞いたのかは忘れましたが、「ベテランは100の練習より1の本番」という言葉があります。まだ10年目にたどり着いていない自分は、決してベテランではありませんが、この言葉から学べるところがあるように思います。つまり、毎日のんべんだらりと生きるのではなく、1回1回の授業を、毎日の学級経営を、意図的に計画的にすべしということではないか、と。

 

最近、私はテーマをもって仕事をしています。といっても、簡単なものです。「その月に達成したいこと」をテーマに据えています。例えば今月ならば「ピアノで3曲教科書の曲を(簡単譜で良いので)伴奏できるようにする」です。あるいは、別の月は「LDの子供への手立てを講じる」でした。そこから日々の目標を決めていきました。

 

これはなかなか良い方法で、この1年を振り返ったとき、「ああ、この月はこれに力を注いだな」と分かります。それまでの自分は、何となく1年を過ごしてきたので、「あれ?今年は何をしたんだっけ?ああ、体育主任の仕事を頑張ったあ…」程度にしか振り返ることができませんでした。

 

しかしテーマを決めると、毎月テーマについて達成できたかどうかを自然と振り返るようになります。それが12か月積もり積もり、1年経過したときでは何もテーマを設定していなかったときに比べて、大きく成長しているように思います。

 

まとめると、「子育て世代の教師修業は量より質。テーマをもって、日々生きよう。」となります。

「先生、どうか皆の前でほめないで下さい」書評

知人に薦められた本。なかなか面白く読めました。

 

 

令和の若者の心理を解説した本です。端的に言うと、「いい子症候群」の若者となります。

 

著者は大学教授。大学にいるわけですから若者と触れ合う機会も多くなります。ただ、この本の良さは、著者の実体験に加え、いろいろな実験・研究結果を引用したエビデンスベースドの本になっているところです。説得力があるのは、そのためです。

 

本書で随所に出てくる「いい子症候群」とは、「素直で真面目」だが、「決して目立とうとせず、自分の意見は言おうとしない。質問の仕方を教わるまでは質問もしない。ルールには従う。競争は嫌い」(本書p22・23等)などの行動原則・心理的特徴を指すようです。

 

(言われてみればそうかもなあ)と30歳になった自分も思います。今年、去年と教育実習生をもったのですが、どちらもそんな感じだったような…。ただ、自分が大学生のときも言われていたように思います。

 

それに対して、著者は最近の若者が昔(10~20年前)以上に「いい子」になってきたと言います。例えば、若者の保守的安定志向が以前に比べて強まっていることを、数値を挙げて主張されています。

 

一方で、私の体験を述べるのならば、タイトルの「先生、どうか皆の前でほめないで下さい」は、別に大学生に限ったことではないように思います。小学校高学年の(特に女子に対しては)担任をもたれた方々なら、結構当たり前のことではないでしょうか。

 

「えっ、叱るのは個別、褒めるのは全体の前じゃないの?」と思われるかもしれませんが、高学年(特に女子)を相手にするとき、褒めるのも、そっと行うのが原則です。授業後、廊下でたまたますれ違った子に、「さっきの授業のあの発言、良かったよ。」とさりげなく言うのです。「さりげなく」がポイントで、ねちねち言うとダメです。本書でも触れられていますが、今の若者は目立つのが嫌いだからです。廊下で教師と二人で会話なんて目立ちますからね。

 

ギクリとしたのは、本書の中盤で触れられている「いい子症候群がいつ発生するか?」の項目。皆さんはいつだと思います?

 

著者は「小学校高学年」と仰っています。教師の問いかけに元気よく発言をするのが減るのが、このあたりと…と言うのです。いや~、その通りですね。

 

となると、小学校高学年で「主体性」や「挑戦心」を磨き、「変に周りと同調しようとする意識」を薄められるかがカギになりそうなのですが、どうなのでしょうか。現場の人間からすると、「ごく自然に」子供たちは周りから目立とうとしなくなるんですよね。不思議な現象です。どうすりゃいいんだ、と高学年を受け持つたびに頭を抱えます。

 

本書の後半で、著者は想定する読者(若者を指導する年代)に、1つの提言をされています。小学校高学年の子供を受け持つ担任に対しても、それはきっと当てはまります。結局大人が変わらないと子供も(若者も)変わらないのです。1つの提言とは何か?はぜひ本書をお読みください。

 

公教育はオワコンなのか?

日本全体がオワコン(終わったコンテンツ)化している中、特に教育界は「オワコンofオワコン」のような気がしてならない。教育の中身もオワコンなのだろうが、教師目線で、働き方という観点からもオワコンかなと最近思う。

 

少子化は止まらないし、予算は増えない。でも仕事は増え続け、志願者は減る一方。教員の質の低下は続きそうだし、保護者のクレーム、子供の不登校・いじめ事案は増える。発達に困難のある子供が今までよりも増えている気がするのは、日本全体が貧困になり、共働きが増え、子供を見る余裕が減ったからだと推察する。

 

と考えていくと、教育界(特に公教育)に明るい未来は見えないな、と。

 

公教育の難しさは「では、来なくていいです」を言えないところだと思う。

 

知り合いの私立幼稚園の園長は、いろいろ難癖つけてくる保護者に「では、別の園に行ってください」と言ったようだ。しかし市立小学校の一教員にそんなことを言えるわけがなく。公(おおやけ)の機関ってそこが弱いと思う。

 

これからも、訳の分からない保護者や子供は増えてくる。今年もあった。軽微なケガ(転んだ)でも連絡を入れろと言ってくる保護者や、暴れまわって仕方のない子供、そんな子供を通常学級に在籍させろ・常に2人体制で監視しろと言ってくる保護者等々。

 

私見の解決策は2つ。

①スクールロイヤーを各市に置き、常に相談できる体制を整えること。

 

あろうことか、私の県ではスクールロイヤーが3人いる(県北部・中部・南部に1人ずつ)が、相談するには壁がある。2週間前までに市の教育委員会を通じて、県教育委員会に、相談内容を記載した用紙を送らなければいけないのだ。そんなことしている間に問題は悪化するというのに…。

 

問題のほとんどは、初手の対応を間違えて起こる。初手で相談できるかがポイント。あとから「どうすればいいですか?」なんて聞いても、「もう手遅れです」と言われるのがオチ。教員電話相談室的なものを作った方がいいです。後からごちゃごちゃ保護者対応をするよりも、いいと思う。

 

結論:訳の分からない保護者・子供には法で対処しよう!

 

②教師の質を高めるための、生産的な研修をする

 

くだらない研修などやめましょう。

授業研修は大事だけれど、授業が多少へっぽこでも実は学校は大崩れしない。それよりも、学級経営と生徒指導、保護者対応を少しミスすると、途端に「帰れない」状態になる。「帰れない」とは、毎日のように夕方電話をしなければいけなくなったり、管理職と今後を話し合ったり、時には保護者会を開催したりとなること。

 

授業研修は必要だから続けるにしても、例えば事前検討会は無駄。授業者がやりたいようにやればいい。あと、小学校・中学校の連携のための話合いも必要ありません(私の市はよくやる)。さらに、なぜか全員で市民文化会館に行って話を聞く講演もいりません。zoomで良い。

 

それよりも、例えば模擬授業をしたり、模擬保護者面談をしたりといった、明日から使える技術を互いに学んだ方がいいです。「技術」というと、TOSS的で嫌だ~!と宣う人が相変わらずいますが、明日から役立つ技を身につける方が手っ取り早い。教員の質が低下しているんだから、せめて研修の質を上げないとだめ。

 

結論:明日から使えるロールプレイング的研修をしよう!

 

公教育はオワコン化しつつあるけれど、それでも「つぶしがきかない」職業なので、何とか現状をよくするしかありません。唯一の救いは、身分と給料が安定していることだが、それもこの先どうなることやら…。

キャリアをどうするか

最近考えていることの1つに、今後の教師キャリアをどうするかという問題があります。

 

教員は40代になると、大きくざっくり分けて2つのキャリアがあります。

1つ目は一般の教員(ヒラ)で生きていく

2つ目は管理職(校長や教頭)になる

 

自分は「一般の教員」派です。なぜか。

 

最大の理由は「管理職になってもうま味が少なすぎる」からです。勤務時間後も地域の会合に出たり、休日にPTAの協議会に参加したりしなければいけません。大雨の日は5時くらいには出勤して対応を考えます。判断を常にせまられ、責任が伴います。それでいて、職員から尊敬されるわけでもありませんし(むしろ逆が多い)、給料もたいして増えません。退職金は増えますが、私が退職するときに定年は70歳かもしれません…。

 

メリットは、管理職という箔がつく点でしょうか。結構、教員は名声・プライドを大事にする人が多いので、私がいる地区では管理職登用試験は人気です。

 

あとは、60過ぎまで担任をする気力があるのか?という消極的理由もありそうです。

 

ただ、プレーヤー(一般の教員)として優秀でも、管理職として力量があるかはわかりません。プレーヤーとして求められる力と管理職に求められる力は違いますからね。ヒラの方が生き生きしていた…なんてケースもよく聞きます。

 

今後の生き方を考える年代になってきたわけです。