小学校教師クラメロンの日常

関西のみかんが有名な県に住んでいます。小学校教員。3.5.2.6.5異動1.4.特別支援学級.5.1という流れ。今年も生徒指導主任。

クラスに1人だけ

本校の教職員数は、およそ30名。

 

子供たちの教室と同じくらいの人数です。

 

私は30名の中で、どれだけ「仲の良い」「気の置けない」人がいるのか。

 

1人だけでした。

 

前の学校には40人ほどの教職員がいましたが、私にとって、とても相性の良い人は3人だけでした。

 

これは、どの人も大同小異ではないでしょうか。

 

30人の集団で、自分と気が合う人、一緒にいたいなと思える人は、せいぜい2~3人ということです。

 

大人だけでなく、子供も同じだと思います。

 

ややもすれば、教師は子供たちに「みんなと仲良くしなさい。」と言います。しかし、本当の意味での仲良しは、クラスに1人いるかどうかレベルです。あとのほとんどの人は、「嫌いではないけれど、好きでもない。食べ物で言ったら、きのことか、レタスとか、そんな感じ」の人となります。

 

それでいいのです。

 

教師は友達の少ない子供に、友達作りをさせようとしますが、小さな親切、大きなお世話です。大人だってそうなんですから。

差出人不明の手紙

今日、家に帰ると、ポストに一通の手紙が入っていました。差出人不明。誰だろうと訝しみながら開けると、そこには見慣れた、そして懐かしい字が並んでいました。

昨年度、受け持った子供達からの手紙でした。

斜に構えた内容の子もいれば、大して書いていない子もいました。

ですが、これほどまでに私の胸を打つ手紙を読んだのは初めてです。

新天地に行き、毎日ストレスを抱えながら生きている私にとって、この手紙は何にも代え難い宝物です。

大したことのできなかった不甲斐ない担任でしたが、教師をやっていて良かったと、辞めなくて良かったと、今、心の底から思います。


日常の切れ端4

2年生を担任しています。

私「明日は先生が出張でいません。」
Aちゃん「出張ってなに?」
Bちゃん「寝ないで仕事をすることだよ。」
私「うん、それは夜勤だね。」

私がいなくても、わりによく動いていたようです。

今年のクラスの目指す姿

今年は2年生。初めての低学年です。

新しい学校なので、できる限り、目立ったことはしないつもりです。ですが、どんなクラスにしたいかという軸は持っていたいと思います。

今年のクラスのテーマは、ズバリABCです。

A 当たり前のことを
B バカにしないで
C ちゃんとやるクラス

というわけです。無論、ABCはどこかの本で読んだ受け売りです。

特別なことを言うつもりはありません。当たり前のことを、粛々と実行に移すだけです。

それは私の仕事全般にも言えます。今年の私のテーマは「凡事徹底」です。

話が逸れました。

でも、究極的に目指したいクラス像は少し違います。

最後に目指したいのは、「全員が笑顔のクラス」です。

クラスで一番落ち着きないあの子も、クラスで一番手がかかるあの子も、クラスで一番声の小さなあの子も、みんなが笑っていられるクラス。当たり前のことをちゃんとやるクラスは、その一里塚に過ぎないと思います。

子供に似合うのは笑顔です。

今年も、いえ、今年こそ、頑張ります。

新しい学校で

他市に異動になりました。

異動するだけでも大変なのに、引っ越しまでして、心身ともにやつれた一ヶ月でした。

新しい土地は全く慣れません。嫌われないことだけを目標に、今年一年間を乗り切ります。

あくまで、目標は低く!

クラスの終わり、危機感を抱く

卒業式が終わりました。私は5年生担任。6年生を送る会に始まり、卒業式の準備までせわしない3学期を過ごしました。その中で、子供たちはよくがんばりました。毎日、送る会の練習で休み時間はつぶれましたし、卒業式のための会場準備に汗を流しました。にもかかわらず、不満ひとつ漏らさずにがんばった子供たちには惜しみない拍手を送りたいと思います。

 

クラスも解散しました。

 

修了式のあとのこと。クラスの子供たちに最後の学級通信を読み聞かせ終わると、何人かが泣いていました。別れが悲しいというのは、それだけクラスや担任の私が好きだった表れであることを考えると、悪いことではないように思いました。しかし、同時に「危険だな。」とも感じました。

 

正直に言って、私は子供から好かれたい気持ちは大してありません。まあ、嫌われるよりはましかな、程度です。子供に好かれたいから教師をやっているわけではないので。それよりも、目の前の子供たちが、次の学年、これからの人生を楽しく、幸せに送っていってほしいと願っています。そう考えたときに、やはり別れにふさわしいのは涙ではなく、笑顔でしょう。なぜなら、前のクラス、前の担任のことなど考えている子供は過去に縛られて生きているだけに過ぎないからです。大切なのは、今、この瞬間です。新しいクラスになったときに、前のクラスや担任のことなど気にも留めず、元気に学校に行く子供に育てたいとさえ思います。

 

出会いも、別れも、子供にふさわしいのは涙ではなく、笑顔です。