高校生のとき、先生から言われました。
「受験のとき、部活をしていた子の方が伸びるんだよね。部活をしていると、全力を出すことがどういうことか分かるから。」
そのときは、そんなもんかなー程度に聞いていましたが、今振り返ると確かにそうでした。
全力を出す・本気で取り組む経験がないと、いざ受験勉強をしようと思って、全力を出し切れないのではないでしょうか。
同じことは仕事にも言えます。
特に20代のうちに全力を出す感覚を身に付けておかないと、いつまでたっても全力を出せないまま、何となく仕事をし続けてしまいます。全力を出して学級経営や授業に臨むと、もちろん多くの無駄が出ます。後で振り返ってみたとき、「こんなこと、やる意味なかった」と思うようなことがたくさんあるはずです。しかし30代や40代になり、仕事以外にも時間を取られるようになったとき、その経験が必ず生きてきます。「あのときに、Aのやり方でやったけれど、あまりうまくいかなかったからBでやろう。」「Cのやり方はとても良かった。でも時間がないから少しやり方を変えてみよう。」などと工夫ができます。全力を出し、様々な無駄をしてきたからこそ、なせる業と言えるでしょう。
そもそも「全力を出す感覚」を味わっていないと、いざ30代、40代になって全力を出そうと思っても、体力がついていきません。また、時間的ゆとりもないので、「自分は今まで何をしてきたんだろう」という思いにとらわれます。
最近、ワークライフバランス・働き方改革が当たり前になっています。確かに正しいと思います。ですが、一方で、若いうちはがむしゃらに取り組んでおくことも大事だと私は主張します。