毎年、成績をつけていると思います。
「できる子は全てできるし、できない子は全て残念なことになっているなあ。」
数年前まで、「関心・意欲・態度」という項目が各教科にありました。多少、勉強が苦手でも「一生懸命にノートに書いたり発表したりしているから、関心意欲態度だけは評価を高くしてあげたいな」と思うこともありました。実際はそれではいけない! そんな声が高まり、今では「主体的に学習に取り組む態度」が育まれているかどうかの評価になりました。「主体的に学習に取り組む態度」は、「自らの学習を調整しているか」と「粘り強く学習に取り組んでいるか」によって構成されます。まあ、小難しい話はさておき、ただ一生懸命に真面目に頑張っているだけではダメになったわけです。
その結果、「できる子」はほとんどすべての教科項目で「よくできた」(◎)を獲得するでしょう。逆に「できない子」はほとんどすべての教科項目で「頑張りましょう」や「もう一歩」(△)になるでしょう。
よく「何か一つに秀でている子をもっと認めよう!」と言います。
そういう子もいますが、小学校段階の場合、何か1つできる子は、他のこともほぼ全てできます。遺伝によるものか、家庭教育によるものかは分かりませんが、現場の先生方の実感として、頷けるのではないでしょうか。
さて、この「できる人は全部できるし、できない人は全部できない」という事実は、別に子供に限ったことではありません。
というのも、最近、仕事をしていて、「この人は仕事ができないなー。遅いなー」という人は、全ての業務において「仕事ができない」のです。
例えば、1つの書類を作成するのにも、膨大な時間がかかっています。
いえいえ、そんなたいそうな仕事ではなくても、たった1つのアンケートに○をするだけでも同じです。すぐに書いて提出すればいいのに、催促されないと提出しない…なんて姿をよく見ます。
そのような方は、事務仕事も、学級経営も、授業も全てのことが「いまいち」なのです。
考えてみれば当然で、求められる能力、使う能力というのは、どの分野領域にもある程度普遍性があるのでしょう。
「一事が万事」とはよく言ったものです。
裏返せば、何か1つのことを突き詰めていけば、あとはそれを周りに波及すればいいだけですね。
ともあれ、本当に、世の中は残酷なまでに二極化しているなあと思います。