小学校教師クラメロンの日常

関西のみかんが有名な県に住んでいます。小学校教員。3.5.2.6.5異動1.4.特別支援学級.5.1という流れ。今年も生徒指導主任。

差出人不明の手紙

今日、家に帰ると、ポストに一通の手紙が入っていました。差出人不明。誰だろうと訝しみながら開けると、そこには見慣れた、そして懐かしい字が並んでいました。

昨年度、受け持った子供達からの手紙でした。

斜に構えた内容の子もいれば、大して書いていない子もいました。

ですが、これほどまでに私の胸を打つ手紙を読んだのは初めてです。

新天地に行き、毎日ストレスを抱えながら生きている私にとって、この手紙は何にも代え難い宝物です。

大したことのできなかった不甲斐ない担任でしたが、教師をやっていて良かったと、辞めなくて良かったと、今、心の底から思います。


今年のクラスの目指す姿

今年は2年生。初めての低学年です。

新しい学校なので、できる限り、目立ったことはしないつもりです。ですが、どんなクラスにしたいかという軸は持っていたいと思います。

今年のクラスのテーマは、ズバリABCです。

A 当たり前のことを
B バカにしないで
C ちゃんとやるクラス

というわけです。無論、ABCはどこかの本で読んだ受け売りです。

特別なことを言うつもりはありません。当たり前のことを、粛々と実行に移すだけです。

それは私の仕事全般にも言えます。今年の私のテーマは「凡事徹底」です。

話が逸れました。

でも、究極的に目指したいクラス像は少し違います。

最後に目指したいのは、「全員が笑顔のクラス」です。

クラスで一番落ち着きないあの子も、クラスで一番手がかかるあの子も、クラスで一番声の小さなあの子も、みんなが笑っていられるクラス。当たり前のことをちゃんとやるクラスは、その一里塚に過ぎないと思います。

子供に似合うのは笑顔です。

今年も、いえ、今年こそ、頑張ります。

新しい学校で

他市に異動になりました。

異動するだけでも大変なのに、引っ越しまでして、心身ともにやつれた一ヶ月でした。

新しい土地は全く慣れません。嫌われないことだけを目標に、今年一年間を乗り切ります。

あくまで、目標は低く!

クラスの終わり、危機感を抱く

卒業式が終わりました。私は5年生担任。6年生を送る会に始まり、卒業式の準備までせわしない3学期を過ごしました。その中で、子供たちはよくがんばりました。毎日、送る会の練習で休み時間はつぶれましたし、卒業式のための会場準備に汗を流しました。にもかかわらず、不満ひとつ漏らさずにがんばった子供たちには惜しみない拍手を送りたいと思います。

 

クラスも解散しました。

 

修了式のあとのこと。クラスの子供たちに最後の学級通信を読み聞かせ終わると、何人かが泣いていました。別れが悲しいというのは、それだけクラスや担任の私が好きだった表れであることを考えると、悪いことではないように思いました。しかし、同時に「危険だな。」とも感じました。

 

正直に言って、私は子供から好かれたい気持ちは大してありません。まあ、嫌われるよりはましかな、程度です。子供に好かれたいから教師をやっているわけではないので。それよりも、目の前の子供たちが、次の学年、これからの人生を楽しく、幸せに送っていってほしいと願っています。そう考えたときに、やはり別れにふさわしいのは涙ではなく、笑顔でしょう。なぜなら、前のクラス、前の担任のことなど考えている子供は過去に縛られて生きているだけに過ぎないからです。大切なのは、今、この瞬間です。新しいクラスになったときに、前のクラスや担任のことなど気にも留めず、元気に学校に行く子供に育てたいとさえ思います。

 

出会いも、別れも、子供にふさわしいのは涙ではなく、笑顔です。

お別れ会を最高のものにするために

必要な力は様々ですが…どんなクラスが育ったクラスと言えるでしょうか。

・企画を立てる力(リーダー性や独創性)

・話し合う力

・調整する力(妥協点を見つける。)

・仕事を準備する力(段取り力、責任感、持続性、独創性、協調性)

・仕事を確実にこなす力

・咄嗟の対応力

 

まだまだいろいろとあるでしょうが、このあたりで。

 

つまり、こういった力を意識して鍛えていかない限り、お別れ会は成功しないのだと思います。では、具体的にどんな場面で鍛えていくべきか。

 

もっとも疑似体験ができるのは総合の時間だと思います。

 

また、話し合う力や調整する力は普段の授業でも鍛えられます。仕事を確実にこなす力は普段の宿題の取り組み1つとっても鍛えられると思います。

 

とはいえ、こういった力を具体的な場面で指導するのは2学期以降でしょう。

1年間はお別れ会に通ず

先日、クラスでお別れ会をしました。結果から言うと、うまくいきませんでした。子供同士のトラブルがあったためです。折り合いをつけるということがまだよくわかっていなかったことと、計画の細部の詰めが甘かったことが原因です。

 

今回のお別れ会はほとんどすべてを子供が企画・立案・実行しました。私は口も手も出しませんでした。その結果が上記となりました。

 

手は打ってきたつもりだったのですが、つもりに過ぎなかったわけです。どんな手を使ったのか。それは過去2回のお楽しみ会で布石を打ってきたということです。1回目のお楽しみ会は教師主導、2回目は半分くらい教師が出て、残り半分を子供がやるというものでした。流れとしては今もって悪くなかったと思います。

 

では、何がいけなかったのか。

 

やはり、クラスが育っていなかったということにつきるでしょう。

 

うまくいかないお別れ会を見ながら、クラスの完成度はこのお別れ会に表れるなと思いました。どれだけ子供が自主性をもっているか。どれだけ子供が他人を尊重できるか。どれだけ子供が異なる意見に対して耳を傾け、調整できるか。どれだけ子供が自分の仕事に責任を持つことができるか、などなど。

 

ここから1つの教訓を得ました。

 

「4月。新しいクラスを受け持ったとき、ゴールを設定するならば、お別れ会である。そのお別れ会を子供たちのみで実施し、なおかつ過去最高のものにする。そのために4月からクラスを戦略的に鍛える必要がある。」