今年は3年目。たぶん、これまでで最も緊張と不安を感じながら始業式を迎えました。
初めての高学年であることと、去年・一昨年の失敗を防ごうという気持ちがそうさせたのだと思います。
学級が荒れた一昨年。何を大切にして黄金の3日間を過ごせばよいかが分かりませんでした。周りの先生にいくつかの質問をしました。でも、何を聞けば良いのかもよく分からなく、無為に時間を過ごして始業式を迎えました。
最初に聞くべきは、
・最初の3日間~1週間で指導すべきこと
・理科や社会、図工といったどうすりゃいいのか見当がつかない授業のやり方
の2点だと思います。
先生という職業のいいところは、尋ねればみんな、優しく答えてくださるというところだと思います。職業病でしょうか、基本、話したがりで教えたがりの性分なんです。だから、どんなことでも聞けばいい。何もわからなければ、何を尋ねれば良いのかもよくわからないけれど、とにかく不安だということを伝えれば良い。たくさんの有益なアドバイスをくださる。
これらのことに気付いたのは、夏休みを明けてからでした。もう手遅れでした。
でも、一方で思います。
なんでも質問して、吸収して、実践できる新人がどれほどいるのか。
むしろ大切なのは、周りの教員の意識ではないでしょうか。新人がなんでも聞いてくるのを待つのではなく、まずは先輩教師(それもちょっと年上のお兄さん・お姉さん的存在の教師)が新人に手取り足取り教える。子供と同じ。教えて褒める。型を作る。朝の会の仕方から宿題の出し方、丸付けの方法、授業のときの目線、教態。なんでもです。
自分で考えさせることも大事かもしれません。ですが、天才を除き、多くの人はゼロからは何も生み出せません。まずはとにかく、なんでも情報を与える。その後に取捨選択をさせる。最後にうまくいったら褒める。
そこまでしなきゃならないのか。
そこまでするべきだと思います。
大卒の人間を担任させるのは、かなづちの人間を太平洋に浮き輪もつけずに突き落とすようなものです。せめて泳ぎ方ぐらい教えてあげるべきです。考える力なんて、あとからいくらでもつきます。
というか、教えなきゃ、溺死しますよ。
一昨年、学級が荒れたのは間違いなく私が原因ですし、他の先生方に何かを言う資格はないと思います。ですが、だからこそ思うのです。
自分の失敗を、自分の後輩には経験してほしくないということを。
学級が荒れるなんて、黒歴史以外、何物でもありません。