プールには塩素を入れます。
その塩素は、プールに直接入れる丸い錠剤のものもあれば、機械から少しずつ注入する液体状の塩素もあります。丸い錠剤はそのままぽんぽんプールに投げ込むのですが(ブイの中に錠剤を入れて、塩素を溶かす学校もある)、液体状の塩素は、プールの倉庫にある巨大なタンクにドボドボ入れる場合が多いように思います。
その日、私はドボドボ入れる当番でした。
液体状の塩素が入った容器をタンクの中に移し替えるのですが、結構塩素が重いのです。「ひゃー」と思いながら入れていると、塩素がパシャっとはねました。
服につきます。
どうなるか。
服についた部分が白くなるのです。塩素の力は凄まじいですね。
そんなこんなで、当番のたびに私の服はどんどん白くなっていきました。
見かねた体育主任が
「じゃあ、プール当番用にエプロンを買おう」
と言い出しました。
ドボドボ入れるときにエプロンをすると。確かに服にはつかなくなりますね。
それ以降、私の服が白くなることはなくなりました。
その後体育主任になったとき、プールの管理についていろいろ勉強しました。
実は液体状の塩素をタンクに移し替えることは危険な行為だと知りました。私の場合は服についただけでしたが、万が一目に入ったら失明の恐れがあるそうです。これは大変なことだと思い、それ以降、プール当番の方にはゴーグルも着用してもらうことにしました。あとで聞いた話ですが、当時私が在籍した校長先生も、昔塩素が目に入ってすぐに眼科に行ったそうで。
いやいや、そういう危ない話はもっと教育界でしっかり広めて対策を講じていかないとダメでしょ!と心の中で突っ込んだ記憶があります。
プール管理は大変なんですね。