私の入っていた大学の部活では毎年2月になると、「総括」という会議がありました。80人近くの部員が全員参加し、今年度の主に幹部の働きについて文字通り「総括」するものでした。
同じ部員仲間なのに、わりと意見(主に批判的な意見)が出て、驚いたことを覚えています。今更言ってもしょうがないのでは?と当時は思っていました。しかし今となっては、とても大事な振り返りの時間だったのだと感じます。
私たち教師も今年度の総括をしましょうよというのが、今回のテーマです。
どうしても我々教師は日々に忙しく、振り返る間もなく、春休みを迎えます。そして教室を片づけ、新年度の準備・子どもを迎え入れる体制づくりに取り組みます。
ですが、これではいつまでたっても、同じところで同じことの繰り返しで終わります。螺旋階段のように上っていくのではなく、ただひたすらに同じところをぐるぐる回っているだけになります。
おすすめなのが4月に作っていたであろう、新年度用のノートを見返すことです。なければその当時のメモでもかまいません。新年度当初の自分の気持ちを思い出すのです。
「こんなクラスをつくりたいな」、「こんな授業をしたいな」などという思いを持ちながら、今年度のはじめを迎えたはずです。その思いをもう一回、持ちましょう。その時に「あれ?こんなはずではなかったはずなのに・・・」と思ったらチャンスです。なぜうまくいかなかったのかを考え始めるからです。
昔、ある人に言われました。 「他人の成功体験は割り引いて聞かないといけないよ。成功にはいくつもの事例があるから。でも失敗体験はしっかりと聞こう。失敗には普遍性があるから。そこから学べることは成功体験よりもずっと大きい。」
失敗をそのままにせず、次、同じようなことが起きたらどうするか考えましょう。プロイセンの偉人、ビスマルクの言葉で今日のブログを締めます。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。」