小学校教師クラメロンの日常

関西のみかんが有名な県に住んでいます。小学校教員。3.5.2.6.5異動1.4.特別支援学級.5.1という流れ。今年も生徒指導主任。

学力の定着に大事なことは「確認の徹底」

私のいる市は、毎年2月に、市内一斉学力テストをします。小学校は国語、算数です。(高学年は理科と社会もする)

 

各学級の平均点を見ると、「○○先生が受け持つ学級は毎年(平均点が)高いよね」ということがよくあります。逆もしかりで、○○先生の学級は毎年…です。

 

なぜでしょうか? すぐに考えられることは2つ。

 

1つは学級経営力、もう1つは授業力です。

 

まあ、確かにこの2つも違いますね。

 

「できる先生とできない先生の違い」は、煎じ詰めればこの2点です。

 

しかし、できる先生と「普通の」先生の差は何か?と問われると、実はそこまで学級経営も授業も変わらないように思います。

 

いろいろ観察したり、自分の実践を振り返ったりする中で思うのは、学力の定着を決定づけるのは「確認の徹底」だということです。

 

確認の徹底とは、1つ1つの指示や作業のあと、どれだけ確認をしているかということです。

 

生活面で説明するのが分かりやすいかもしれません。例えば「席を離れるとき、椅子はきちんとしまいましょう。」と指示を出したとします。この指示自体は普通なものですが、指示通りに子供が動くかというと、動きません。その場ではできても、次に席を離れるときには椅子を出しっぱなしにしていることでしょう。

 

そのときに教師がそもそも「椅子がしまわれていないな。」と確認するかどうか。

確認後に「椅子をしまうよ。」と声を掛け続けることができるかどうか。

 

学習面で言えば、1時間や単元ごとにどれだけの力が定着しているかを確認することも大事です。

 

1年生の子供たちはたし算とひき算を、単語帳のようなカードを使って毎日宿題として取り組んでいます。といっても、その習熟度は子供によってまちまち。各担任は、誰ができていて、誰ができていないのかを把握する必要があるでしょう。この確認をしないと、できていない子はできないまま進級してしまいます。ですから、どこかのタイミングで、定着度を測らなければいけません。

 

ちなみに、単元末のテストで確認をするのでは遅いです。繰り下がりのあるひき算のテストの後は次の単元が待っているので、繰り下がりのあるひき算を練習する機会は大きく減ってしまうからです。テストの前にできていない子を把握しておけば、授業中の声掛けの仕方も変わるでしょう。

 

だからこそ、机間巡視をして全員の取り組み具合を見たり、ノートを回収して振り返りを読んだりしなければなりません。もっとミクロな視点で言えば、教師が1つ指示したら、それができているかのチェックが必要です。「問1の問題の答えを書きましょう。」と教師が言ったとしましょう。その確認の方法は様々で、できた子供に挙手させる・ペアで解答を見合う・教師が見に行くなどがあります。

 

つまり、確認の徹底ができる教師は以下のことができる教師とも言えます。

 

・教師が確認の必要性を充分に理解している

・授業の最中や授業が終わった後、誰ができていてできていないかを確認する。

・確認の方法を様々知っている。

・確認の方法を、時や場に応じて使い分けている。

・確認の結果、誰ができていて、誰ができていないかを教師が把握する。

・確認したことを踏まえて、できていない子供に声を掛けたり、補充問題を課したりするなど、追加の指導をする。

・追加の指導の結果、できていない子ができるようになったかを、再度確認する。

 

確認は正直、面倒くさいことです。が、学力の面でも生活の面でも、教師がどれだけ指導したことを確認できるかが、学級の差を分けるポイントなのです。