小学校の教員をしていて、一刻も早くなくした方がいいと思う教科や授業があります。
1 総合的な学習の時間
即刻なくした方がいい科目、ダントツNO1。
週に2時間ある「総合」の授業。本当に一刻も早くなくした方がいいですね。お遊びの時間になっている学校が山ほどあるのではないでしょうか。
何が大変って、目標はあっても具体的な学習内容はそれぞれの学校が考えなくてはいけない点です。国語や算数は教科書があるから、指導内容も分かりやすいですよね。総合は違います。だから各学校、というより実態は各学年や各学級の教師が0から授業内容を考えなくてはいけません。超面倒くさいのです。そして大した授業にならない。コスパ悪すぎです。
こんなことに時間をかけるのなら、国語や算数などの主要教科の教材研究をしたいです。
「でも総合をしっかりとやっている学校は、国語や算数の学力も向上しているらしいよ。」
いやいや、総合をしっかりとやるほどの余裕が学校にあるから、国語や算数の学力が向上するのです。教員が足りない・子供が大変・職員の休憩時間が皆無…そんな学校は総合にまで手が回るはずはないでしょう。
でも中教審の某大学の某教授は総合やら生活科やらがお好きなようですから、絶対になくならないでしょうね。さぞや某教授の大学の授業は素晴らしいのでしょうねえ。本当に早く中教審を辞めてほしい。
2 道徳
大津市の罪は重い。
あの大津市の中学生自殺事件に端を発した道徳の教科化は、現場を苦しめました。
教科化によって、要録に評価を載せなければならなくなったのです。道徳に評価! そんなの無理に決まっているでしょうに。
そもそも道徳性なんて学校の授業で育まれると本気で考えているのでしょうかね。道徳の授業が効果をあげた国があったら、教えてほしいものです。
3 小学校の英語
小学校の英語も、お遊びのようなものですね。コミュニケーション能力の素地なんてつくのでしょうか。本気に子供の英語の能力を高めたいのならば、3年生から週に1時間やる程度では、全く身に付きません。こういう「お茶を濁す」ようなことをしても意味がありません。やめましょう。
さらに言うと、今、中学校の英語と小学校の英語(外国語活動)が大きく違って問題になっていますね。中学に入学すると「小学校でこれぐらいの単語は学んできているよね」という考えで授業が進みます。でも子供たちは小学校で英語を覚えてきているわけではありません。しっかりと読んだり書いたりしているわけでもありません(多少はしていますが)。そのため中学にいったときに、ギャップに驚くわけです。
4 生活科
謎の教科です。「気づき」って何?
低学年は週に3時間もあるのですよ。いやー、いりませんね。時間を持て余します。それだったら算数をやりましょう。実は小学校1年生は算数が週に4時間なのです。5時間ないのです。生活科の時数を1時間お引越しさせましょう。
5(ここからは授業の中身)そろばん
中学年の算数ででてきます。そろばん協会と癒着でもあるの?と思います。しかし1年間でわずか数時間なので、このぐらいならまあ「日本の文化を知る」という名目でやってもいいかなと思います。
6 ミシン
ミシンなんて大人になって使う人はどのくらいいるのでしょうか。
簡単な縫物ぐらいは今もします。ボタンが外れることは、ままありますからね。ですがミシンは使いませんよ。
7 プール
最近、話題になっていますね。個人的にはプールの授業は楽しいですし、全身運動ですから体力もつきますから価値はあると思います。ですが、それならば民間の水泳場で出前授業のようにして教えてもらえればいいですよね。なんといっても維持管理が大変です。コスパが悪いかなと思います。
8 書写(毛筆)
硬筆は必要ですね。字形を整えて書く訓練です。
毛筆はどうなんでしょうね。毛筆は毛筆のためではなく、あくまで硬筆で生かすために行うものです。しかし実際は毛筆のための毛筆になっている学校がほとんどではないでしょうか。準備も片付けも大変ですからね。週に1時間ではなく、年間で10時間ぐらいすればよいと思います。
9 運動会の練習
最低限にとどめましょう。今は暑いですから。
10時間を超えたら多いと思います。学年種目2時間、表現運動(ダンス)5時間、徒競走練習2時間、全校練習1時間といったところでしょうか。全校応援などというものをしている余裕はありません。
10 思いついたら追記します。
たぶん、この先「鍵盤ハーモニカ」(結構値段が高い)や「鉄棒」、「跳び箱」あたりも世間から批判を浴びそうですね。何のために学校で教えているのかが分かりにくいからです。
学校もエッセンシャル思考が大事です。