今、本校は個人面談期間です。担任と保護者が面談します。
全体の2割くらいの保護者には、学力の低さについてオブラートに包みながらも伝える必要があります。
たいていの保護者の方は、ご自分の子供の現状を分かってらっしゃいます。すると
「先生、どうすればいいんでしょうか」
と聞かれます。
正直、返答に困ってしまいます。
子供が低学年ならば、まずは計算カードを…と伝えるのが定番です。しかし中学年・高学年の子供の場合、せいぜい宿題を丁寧に見てくださいとしか言えません。
最近、よく思うことがあります。教師がどれだけ教え方を上達させても、あるいは教師がどれだけ子供に学び方を伝えても、結局のところ、本人のもともと持っている知能には叶わないということです。
家庭でどれだけ教えても、塾に入れて勉強をさせても、もともとの力以上には伸びないのでは?と思います。
逆に言えば、どんな教師のもとであれ、伸びる子は伸びるのです。
知能がもともと高くない子供に、無理やり勉強をさせても、その子が苦しくなるだけじゃあなかろうかと思います。もちろん生きていく上で、必要な学力は身につけてほしいです。しかし全員が、分数の割り算の仕組みや、振り子の原理を理解する必要があるのか疑問です。
それよりかは、親御さんは、その子が好きなこと、得意なことを見つけてサポートした方がいいように思います。
でもなんだかんだで、勉強の出来・不出来がその後の人生に大きな影響を与えることも事実です。辛いところです。
個人面談の後には無力感を覚えます。「先生、うちの子が勉強できません、どうすればいいですか?」と聞かれても、打つ手はあまりないと思うから。でも何とかしたいという親心も分かるから…。