小学校教師クラメロンの日常

関西のみかんが有名な県に住んでいます。小学校教員。3.5.2.6.5異動1.4.特別支援学級.5.1という流れ。今年も生徒指導主任。

特別支援児の保護者連絡は3点セットで

授業中、離席をする子、私語が止まらない子、友達に手が出てしまう子、人の話を全く聞かない子。学校には特別支援を要する子が何人もいます。

 

保護者への連絡が必要になることもあるでしょう。

 

その際には3点セットで伝えるといいと思います。

 

「事実」「本人の困り感」「具体的な手立て」の3点です。

 

1つ目。保護者連絡の一番の鉄則は、「事実」を伝えることです。

 

「今日、○○さんが授業中に隣の席の子の鉛筆を取ってしまいました。」

「休み時間に、○○さんが教室の中を走り回っていて、転んでしまいました。」

などなど。

 

ここで教師の主観を入れるのは得策ではありません。

 

しばしば「学校として困っている」ことを伝える方がいらっしゃいますが、私はどうなのかな?と思います。。

 

「○○さんが授業中に出歩いていて、正直、困っています。」と保護者に伝えても、「はあ、そうですか、すみません、家で言ってみます」で終了です。教師の溜飲は下がりますが、子供の改善は薄いでしょう。

 

また、安易に「特別支援学級」などという言葉を出してはいけません。関係がこじれるだけです。

 

とにかく「事実」を淡々と伝えることが第一です。

 

2つ目。「本人の困り感」を伝えること。

 

先にも書きましたが、「学校が困っている」「教師が大変」という言葉はいりません。確かに教師も学校も疲弊します。が、保護者に言ってもあまり意味はありません。

 

そうではなく「○○さんが困っている」ことを伝えるのです。

 

例えば「○○さんが授業中、おしゃべりを止められず、困っているようです」など。

 

そこで「(教師である)私も心配なんです」ぐらいは言っても良いと思います。

 

そうすると保護者は「この先生は、自分の子供のことを考えてくれている」となる(はず)でしょう。

 

大事なことは「教師の困り感」ではなく、「その子の困り感」を伝えることです。

 

3つ目。「具体的な手立て」を伝えましょう。

 

上記の2つだけでも、悪くはないのですが、「じゃあ、結局学校ではどうするの?」がほしいところです。

 

そうすると提案型の連絡になって、保護者としても学校に「お願いします」と返答しやすくなるでしょう。学校としても、「言うべきことは言った」「やるべきことはやっている」というアピールになります。

 

例えば授業中の多動がおさまらない子がいたとしましょう。

事実と本人の困り感を伝えた後、次のように言ってみるのです。

 

「ひょっとしたら椅子が○○さんに合っていないのかもしれません。低反発のクッションやバランスボールに替えてみようと思うのですが、よろしいでしょうか?」

など。

 

手立てを示すこと、それが3つ目にポイントです。

 

というわけで、特別支援を要する子の保護者への連絡は「事実」「本人の困り感」「具体的な手立て」の3点を意識しようという話でした。