小学校教師クラメロンの日常

関西のみかんが有名な県に住んでいます。小学校教員。3.5.2.6.5異動1.4.特別支援学級.5.1という流れ。今年も生徒指導主任。

発達障害の子が大変なのは授業ではない

発達障害の子にとって、授業は大変な場だと考えられがちです。

 

が、私は見ていて、「いや、授業は意外となんとかなるな」と感じます。

 

例えば多動が収まらない子も、授業を活動中心に組み立てれば、結構集中します。国語ならば音読をしたり、話し合いをしたり、文章を書いたりと、小刻みに活動を区切っていきます。

 

幼稚園時代、注意があっちこっちに行ってしまって大変だった子も、小学校は一人に1つ机があり、時間に合わせて動くため、意外と授業は何とかなります。

 

では、そういった発達障害の子にとって大変な時間はいつなのか?

 

それは授業外の時間です。

 

一番大変そうに感じるのは、休み時間です。

 

特にADHDの子供はトラブルをよく起こします。廊下を走って転んでけがをしたり、友達に何かを言われて手を出したり。

 

発達障害と書きましたが、知的に低い子も同様です。授業中は教師の支援が届きやすいですが、休み時間はそういうわけにもいきません。低学年であれば校舎内で迷子になって泣き叫んだり、図書室や多目的ルーム(雨の日に遊べるプレイルーム的な場所)の使い方をきちんと理解できず、他の子とトラブルになったりします。

 

授業は教師の目が行き届きやすいですし、ルールも分かりやすいです。自分の席があり、決められた時刻に始まって、教師の指示の下、計画的に動いていくので、特別支援を要する子供にとっては意外と居心地が良いように思います。(このシステムを画一的と批判される方も多くいらっしゃいますが)

 

逆に授業外の時間は、ルールが明文化されていないことが多く、フリーすぎるのです。

 

特別支援学級ならば話は別です。数人に対して担任が1人(+サポート員)と手厚い体制があるので、休み時間も大人の目が届きやすいです。問題は通常学級です。30人を大人一人で見切るのは、授業中ならばともかく、休み時間はほぼ不可能です。

 

ただ、これらの問題は小学校の低学年で頻出しますが、高学年ぐらいになるとあまり見られなくなります。

 

マンパワーを増やすことができない以上、小学校低学年のうちは仕方がないトラブルなのかなとも思います。