前回の続き。
そう問われたらどう答えるか。
「粗く分けて3つの方法があります。
1つ目は本に出合う回数を増やすこと。
2つ目は身近な大人が本を読むこと。
3つ目は本を読んだらご褒美を用意すること」
1つ目について。
そもそも家に本が何冊あるのかという問題です。
10冊程度では問題外でしょう。子供が本を読むようになるには、100冊単位だと思います。一度に買いそろえるのは難しいと思うので、月に1冊ずつでも買ったらどうでしょうか。おすすめは福音館書店の「こどものとも」シリーズです。そんなに高くないのもポイントです。
あるいは毎週日曜日は図書館の日と決めて、連れていくのも効果的です。とにかく本に触れ合わせる回数を多くすることが大原則のひとつだと思います。
2つ目。身近な大人が本を読むこと。
以前、どこかで聞いた話を紹介します。調べたのですが見つからなかったので、間違っていたらすみません。しかしどこか確からしいと感じさせる話です。
アメリカの研究で、毎月1冊ずつ、ある地域の各家庭に本を送ったそうです。その家庭の子供の読書数は増えたのか。実はほとんど増えなかったそうです(上の1つ目と反対ですね)。では、子供が本を読む家庭と読まない家庭の違いは何だったのか?それは「身近な大人が本を読んでいるかどうか」だったようです。
子どもは親が言うことをするではなく、親がすることを真似するのですね。
3つ目。本を読んだらご褒美を用意すること。
ご褒美は別に物を用意せよというわけではありません。本を読んだら褒めてあげる。それで充分です。
中室牧子教授(慶応大)が以前、日経新聞に寄稿していた内容が興味深かったので、紹介します。
いわく、デンマークで小学生の親にパンフレットを配ったそうで。そのパンフレットには「子供の読み書きの正確さやスピードを褒めるのではなく、本を読むと言う行為そのものを褒めると良い」と書かれていたとのこと。
そのパンフレットを受け取ったグループは、受け取らなかったグループに比べてテストの偏差値が有意に上昇したとも書かれていました。
まとめますね。
まずは本に触れ合う機会を増やす。次に大人も本を読む。さらに読んだら褒める。
この3ステップを意識してみてはいかがでしょうか。