保護者とどう付き合うかは、学校の相当大きな課題の1つです。
私が最近、頭を悩ませているのは「どのくらいの頻度で保護者に連絡をするか?」「どのタイミングで連絡をするか?」「どんな方法で連絡をするか?」です。
例えば子供が遊んでいて机の角に頭をぶつけたとしましょう。この場合は確実に、すぐさま保護者に電話で連絡をします。首より上のけがは、連絡必須。分かりやすいですね。
では、運動場で走っていたときに、転んで膝を擦りむいたときは?
かつての私は、この程度ならば連絡をしませんでした。ただ、今年度は1年生の担任ということもあり、連絡帳や音読カードに一筆書くことはしています。
椅子に膝をぶつけた場合は? 保健室で湿布を貼ってもらったとしましょう。連絡をするでしょうか?
以上は、けがのことでしたが、友達とのトラブルはどうでしょうか。
例えば、友達に筆箱を隠されて、トイレのごみ箱に捨てられていたとしましょう。これは確実に連絡ですね。場合によっては家庭訪問です。
ですが、「友達に『バカ』と言われた」だったら? そもそも連絡をするかどうか。
あるいは忘れ物。
その子にしか使えない物(例:鍵盤ハーモニカや習字セット等)を何回も連続で忘れた場合、私は電話で連絡をします。しかし教科書やノートを忘れた程度で連絡をするかといったら、私は別にしません。教師用のものを貸すだけです。ただ、保護者の中には「忘れ物をして、貸してもらったのならば連絡がほしい」という方もいらっしゃいます。
つまり、保護者によって、連絡をどの程度してほしいかは異なるということです。
「ちょっとぐらいのけがは、全く気にしないので、連絡はいりませんよ。」という保護者もいらっしゃる一方で、「切り傷ひとつでも連絡がこないのは許さない!」という方もいらっしゃいます。
電話連絡も難しい世の中です。なぜなら共働きの夫婦が増え、学校からの連絡がつながらない方が多くなっているからです。ちなみに私は最近、昼休みに掛けるようにしています。つながる率が高く、もしもつながらなくても折り返しが夕方までに確実にかかってくるからです。放課後、保護者に電話をしてもつながらず、ゆえに教師の自分も帰れないという状況がなくなります。そう考えると、付箋などに一筆書くというのは楽な方法です。が、1年生の場合、その紙を渡しそびれる恐れもあるので、やはり電話が確実です。
今、本校で検討しているのは、保護者に「連絡をどの程度ほしいか?」のアンケートを実施するかどうかです。
例えば、けががあったとき、小さなけがでも必ず連絡がほしいのか、切り傷や打撲程度なら連絡は不要なのかを保護者にあらかじめ聞いておくのです。そうすることで保護者も学校もウィンウィンだと思います。
保護者への連絡問題。結構、教師個人の裁量に任されている部分が多いですが、こういう不文律のところを仕組み化していきたいものです。