教員の精神疾患による休職が過去最多を更新したそうです。
(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231222/k10014295991000.html)
最近、働いて思うことは「心と体を壊さないことが何より大事」ということです。
教師は感情労働です。肉体労働は体を休めれば疲れが取れますし、頭脳労働はリラックスすることで脳が休まります。しかし感情労働はなかなか気が休まりません。家に帰っても仕事のことを考えている人もいるでしょう。
だからこそ「ほどほどに頑張る」大切さを強調したいです。
例えば私の場合、今年の学級があまり良い状態ではありません。
大変な子供が何人もいる学級です。がちゃがちゃしています。その状況を何とかせねば!と肩ひじ張って苦労する方もいらっしゃるでしょう。しかし。
身を粉にして働いて、その結果、心や体を壊してしまったとしたら、誰が一番困るのでしょうか?
もちろん自分と家族です。しかし同じくらい困るのが、子供と学校です。
担任がいなくなることの衝撃は、おそらく子供にとっては極めて大きいでしょう。
そう考えれば、何とか1年を凌ぐことを目指すのも手だと思います。
それは、ベストでもなければベターでもないのかもしれません。しかし最悪を避けることこそ大事です。
と、ここまでで終わっても良かったのですが、もう1つ。
ときどき、次のように言う人がいます。
「子どもが悪い、保護者が悪い、地域が悪いと、誰かのせいにする教員が多い。そうやって責任転嫁をするのではなく、自分自身に矢印を向けて、自分の指導のどこがいけないのかを反省することが必要。」
少し前まで、自分もこの考え方に賛成していました。今も、まあ、そうかなと思います。
しかし、この一見「正しい」考え方は、1つ間違えれば真面目な先生を精神的に追い詰めることになります。
大変な子どもやモンスターペアレントを受け持ったとき、それでも「自分が悪いんだ」と思う先生がいたとしたら?
先ほどの「正しい」意見は、正しいがゆえに「凶器」になると思います。
ですから今の私は「子どもが大変、保護者が大変、地域が大変というのは間違いなくある。自分の指導を見直す1つのチャンスとして捉えよう。」ぐらいのスタンスです。
ほどほどでいいのです。
素晴らしい授業をしなくても、他を圧倒するような学級経営ができなくてもいいのです。心と体を第一にして、子供たちと「そこにいる」だけで良いのです。60点主義。そんな気構えで行きましょう。