小学校教師クラメロンの日常

関西のみかんが有名な県に住んでいます。小学校教員。3.5.2.6.5異動1.4.特別支援学級.5.1という流れ。今年も生徒指導主任。

漢字を覚えるには多感覚で

「どうすれば子供が漢字を覚えられるようになりますか?」

しばしば聞かれる質問です。

 

教師編と保護者編があります。

 

今日は教師編から。

 

何が違うかというと、教師編は「教え方」に重きが置かれるのに対して、保護者側は「宿題の仕方」について説明するからです。

 

結論から述べると、「漢字は多感覚で学習しよう」です。

 

感覚とは、視覚や聴覚、触覚などのこと。一般に漢字を覚えるときは、見て、写して、何度も書いて覚えるケースが多いです。これは「視覚」と「触覚」を使います。

 

そこに例えば「聴覚」を使ってみましょう。

書き順を「1,2,3」と唱えたり、「上」という漢字ならば「縦横縦」、「花」という漢字ならば「サイヒ」(花を分解するとカタカナのサイヒになる)と言ってみたりしてはどうでしょうか。

 

ではこれで覚えるようになるかというと、そう簡単なわけではありません。

 

視覚で覚えるといっても、ただ見ているだけでは覚えられない場合があります。ですので、黒板に新出漢字を書くときに、部首ごと、パーツごとに色分けしてみたり、漢字足し算(例:タ+タ=?)に取り組ませたりすることも大切です。

 

また、清風堂書店『リズムでおぼえる漢字学習』(鈴木基久)という本が有効です。こちらを使えば、当該学年の漢字を、リズムよく読んで覚えられる効果があります。

 

最近では、ディスレクシアをもつ人向けの学習教材として「触るグリフ」というものもあります。

触るグリフ(サワルグリフ) - ディスレクシア(読み書き障害)の触読版学習|触るグリフ

 

他にも、手軽な方法で言えば、「空書き」といって、立ってその場で大きく指で書いてみる手もあります。こちらは身体全体の感覚を使って覚える方法としてよく知られていますね。

 

ややもすれば、漢字はドリルに書かせて終わりになりがちです。しかしながら、多くの感覚を使って、漢字を覚えさせることを意識してみてはどうでしょうか。