1年生を担任して思ったことの1つは、
「1年生担任の仕事は1年生を小学生にすること。つまり0を1にすることだ。」
です。
言い換えれば、2年生以上は1を10にしたり、100にしたりする仕事です。全て応用編とも言えましょう。
考えてみれば当たり前のことです。ちょっと前まで園にいた子供たちなのですから。小学校のことは何も分かりません。だからこそ、筆箱の中身のことから6年生を送る会などの行事のことまで、全てを丁寧に指導する必要があります。
本当の基礎基本から教えることは教師にとっても勉強になります。全ての仕組みを考え直すことになるので。
ただ、特殊とも言うべき1年生の担任をずっとやり続けると、「応用問題を解くこと」が苦手になるかもなとも思います。2年生以上は既に「1」があるのですから、「1」を丁寧に指導するのではなく、「1」をより高みまで引き上げる指導が求められます。それは1年生の指導とは違います。ときには「ここまでおいで。ここまでこないとだめだよ!」と子供たちが思っている天井を突き破らせることも大事です。
何やら抽象的になってしまいましたが、全学年を経験してみて思うことは、やはり1年生の担任は少し特別だなあということです。合う人と合わない人がいるのも納得。ちなみに私は一番好きな学年です。