教師になって気付いたこと。それは
「ああ、クラスには言うことを聞かない大変な子が何人かいるのだな」
です。
自分も含め、教師になる人はたいてい、そこまで学校や教員に反抗的な態度を取らず、わりと素直に生きてきたと思います。教育実習でも、ある程度つくられた学級で、楽しく過ごすことができたはず。
ですから実際に現場に出てみると「大変な子」の存在に驚きます。
もちろん「いい子」もいます。先生の言うことをよく聞いて、しっかりと授業を受け、真面目に頑張る子もいます。むしろその方が多数派です。
が、一部に、特性をもっていたり、家庭の問題を抱えていたりして、学級を負の方向へ持っていきかねない子供もいます。教師の役目は、そういった「大変な子」を何とかすることなのです。
なぜって?
「いい子」は家庭がしっかりとしているから「いい子」なのです。きっとそのままでもきちんと育ちます。
問題なのは「大変な子」です。そのままでは社会的に見てマイナスです。定職につかないだけでなく、犯罪を起こしてはもっと大変です。子供たちを一人前の納税者に育てること。それこそが教員が給料をもらっている最大の理由だと思います。
警察は現代の治安を守る仕事です。一方で教員という職業は、未来の地域の治安を守っていると思います。
クラスの「いい子」を大事にしつつも、「大変な子」にも目をかけましょう。「大変な子」を少しでもいい方向にもっていけるのは、教師しかいないのです。